炭水化物をしっかり余らせる生育に
こんにちは。三澤です。
BLOFの栽培で、化学農薬、化学消毒、防虫ネットもなしで病害虫の被害に遭わない秘密は、圧倒的に炭水化物を余らせるから。
余った炭水化物が油の層(クチクラ層)になって、見た目にも葉っぱがツルツルピカピカに。
害虫もカビの仲間も、油は大嫌い。
化学肥料でクチクラ層を作ることは難しい
この「クチクラ層」を作るには、相当に炭水化物を余らせなければなりません。
炭水化物は、チッソと結びついてカラダの細胞を作るだけではなく、炭水化物同志が鎖状につながって、細胞壁、センイ=セルロースを作ります。
炭水化物が少なく、チッソばかりが多いと、細胞が増えてもそれを守る壁を作る材料(炭水化物)が足りなくなり、表皮が薄くなって軟弱な育ちになってしまいます。
化学肥料のチッソでは、光合成で作られた炭水化物をカラダづくりに使ってしまうため、クチクラ層を作るだけの炭水化物は蓄積することは、非常に難しいと言えます。
BLOFの有機栽培が、化学消毒や農薬なしで病害虫に強い秘密は、化成のチッソ(N)ではなく、炭水化物(CHO)つきのチッソ=アミノ酸肥料(CHON)を根から吸収させられるからです。
さらに、水溶性炭水化物を豊富に含んだ堆肥からも、炭水化物を補えます。
つまり、光合成だけに頼るだけではなく、根からも太陽の役割を補うのです。
BLOFでは、炭水化物を豊富に余らせることで、「クチクラ層」を作ることができます。
ベランダ菜園でもここまで育てられる
クチクラ層は油脂分なので、見た目にも葉の照りが良くなり、ピカピカ光るようになります。
水やりをすると、里芋の葉の朝露のように、水が玉になって踊るようになるので、クチクラ層が出来ているかどうかはすぐにわかります。
病原菌の90%はカビの仲間だと言われています。
油の上では、菌は繁殖できません。
また害虫は、油をお腹の中で消化できません。
油を消化する酵素を持っていないからです。
害虫は油が嫌いだし、ピカピカ光る葉っぱも大嫌いなのです。
BLOFの栽培が化学消毒や農薬なしでも病害虫に強い理由、防虫ネットなしでもキャベツやハクサイが虫食いの被害に遭わない理由は、まさに「クチクラ層」にあると言えます。
消毒や農薬で無理やり病害虫を防いでも、野菜がカラダに持っている炭水化物が増えるわけではありません。
強く、健康な生育には、なにより十分な炭水化物を持っていることが重要です。
目指すべきは、「クチクラ層」なのです。
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