一発逆転?!初めての家庭菜園でも有機野菜が良く育つ土つくり「太陽熱養生処理」とは

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一発逆転?!初めての家庭菜園でも有機野菜が良く育つ土つくり「太陽熱養生処理」とは

有機栽培を成功させるカギは、根が深く広く張れるフカフカの土

こんにちは。三澤です。

野菜を良く育てるために、なにより重要なのは、根が広く深く張れて、養分を十分吸収できる環境を作ることです。
この土台がなければ、野菜はよく育てません。
土台がダメだと、あとからいくら水や肥料をあげても、栽培中に病気や害虫が多発したり、木が大きくならなかったり、出来る実が少なく、美味しくない、甘くない、といったことが起きてしまいます。

つまり、野菜がよく育つかどうかは、種まきや苗の植えつけ前に、土つくりの段階でほぼ決まってしまっていると言っても言い過ぎではないのです。
土がふかふかで、通気性がよく、根のまわりに十分な酸素があること、保水性も排水性も良いことが、野菜の健康な生育にとってもっとも大切です。
野菜の生育にとって理想的な土の状態を、「団粒構造が発達した土」と言います。

通常、団粒構造の発達した土を作るには、毎年堆肥を入れ、何年もかけて徐々に土壌を改良していきましょう、と言われます。
しかし、BLOFの「太陽熱養生処理」を行うと、初めての家庭菜園でも、有機野菜が良く育つ土つくりが短期間で出来てしまいます。
一発逆転のワザ、それが「太陽熱養生処理」なのです。

太陽熱養生処理で期待できる5つの効果

①土がふかふかになる

太陽熱養生処理を行うと、これまで野菜の支柱が5センチ、10センチしか刺さらなかったカチカチだった土が、40センチ、50センチと、深くまで柔らかくなります。この際に活躍してくれるのは「酵母菌」の存在です。

酵母菌は、パンを膨らませるときに使用するおなじみの菌。
発酵食品づくりでは、大昔からいろんな場面で活躍くれています。
BLOFの太陽熱養生処理では、この酵母菌が出す「炭酸ガス」の力を利用します。
まさに、パンづくりの原理と同じとも言えます。



①生育初期からミネラルを吸収できる

ミネラル類は鉱物で、言ってみれば石のようなものです。
肥料として与えても、通常は溶け出すスピードが遅いため、すぐには作物の根が吸収できません。

そして、元肥として与えたアミノ酸肥料とミネラル肥料を比べると、水に溶けやすいアミノ酸肥料の方がどうしても早く効いてしまいます。
元肥で十分な量のミネラルを与えたつもりでも、根から吸われる順番はアミノ酸肥料優先になりやすいのです。

そうなると、、チッソ分により細胞は大きくなっても、細胞壁やセンイを作る役割を担うミネラルの働きが遅れてしまうため、病害虫の被害に遭いやすくなります。

BLOFの太陽熱養生処理を行えば、ミネラルがスムーズに効く

しかし、BLOFの太陽熱養生処理を行えば、ミネラルが土中で可溶化し、スムーズに根から吸収されるようになります。
透明マルチで密閉された土が太陽熱によって温められ、菌が活発に活動することによって、腐食酸にミネラルが挟み込まれる形(キレート化する)になるからです。

栽培のスタートからしっかりミネラルを吸収できることは、病害虫に強くなるだけでなく、その後の生育にも大きく影響します。
美味しい野菜を、多収穫するためには、元肥で入れたミネラルを、いかにすみやかに吸収できるようにさせられるかということが非常に大切です。

②病原菌・病害虫を抑制する

BLOFの太陽熱養生処理の主役は酵母菌です。
酵母菌のアルコール発酵によって土壌を消毒し、病害菌を死滅させ、また、納豆菌や放線菌といった有用微生物を増やすことによって、土壌の病害虫を抑制するという大きな効果があります。
太陽熱養生処理中の透明ビニールの中は、夏場では地温60℃ぐらいになります。
このため、野菜の生育に害をなす病原菌や雑菌を死滅させたり、抑制することが出来るのです。

ただし、カビは熱に強い特徴があり、その程度の温度では、胞子は死滅しません。

しかし、いきなり地温が60℃まで上がるわけではなく、数日間かけて徐々に温度が上がっていく過程で、カビの胞子は発芽して菌糸を伸ばし始めます。
まさにそこが狙い目で、太陽熱養生処理で死滅させるのは、カビの胞子ではなく、菌糸を伸ばしはじめたカビです。

発芽してすぐのカビは細胞膜も薄く、抵抗力が弱いため、胞子の状態なら耐えられる温度でも菌糸を伸ばし始めたカビには耐えられないのです。
また、太陽熱養生処理によって土壌に繁殖した納豆菌(バチルス菌)が、カビのカラダを作るタンパク質やセルロースを分解し、繁殖を抑える働きをしてくれます。

酵母菌が増える際に作り出すアルコールにも、病原菌を死滅させる効果があります。

これらは、狭い家庭菜園では避けられない、宿命とも言える「連作障害」を抑えてくれるという、すごい効果も期待できます。

③水溶性炭水化物の吸収

太陽熱養生処理の過程では有機物の分解が進み、それによって出来た水溶性炭水化物は、根から吸収されます。
水溶性炭水化物とは、光合成で作られる炭水化物に非常に近いもの。
つまり、根からも太陽の役割を補えるのです。
BLOFで栽培する作物が非常に生育が良いのは、このことが大きく関係しています。
植物は、まだ葉が小さな段階から、根からも光合成産物(水溶性炭水化物)を得ることができるため、初期生育が非常に良くなります。

④野菜のえぐみ、苦味が激減する

作物の生育にチッソ分は不可欠です。
しかし、過剰な窒素は「硝酸態チッソ」として、収穫後の野菜に残ります。
硝酸態チッソが多すぎれば、人のカラダに害になり、野菜のえぐみ、苦味のもとにもなります。

太陽熱養生処理をしっかり行うと、硝酸態チッソが減るという効果がわかっています。
野菜が美味しくなるだけでなく、日持ちも良くなる効果があります。

太陽熱養生処理の詳細、具体的な方法やレシピは書籍でご紹介しています

(書籍版・kindle 電子書籍版)
『BLOF理論で有機菜園 〜初めてでもうまくいくしくみ〜 』三澤明久 著/小祝政明 監修

BLOF理論で有機菜園

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